2011/6/17

早起きした割に仕事らしきことはできず。夜はこのイベントに社会科見学感覚で行ってみた。だからというわけではないが、昼間は自分のポートフォリオを見直し、追加してみる作業。まだまだ食えているとは言えないけれど、校正やキャッチコピーの仕事をまとめて追加し、先日校了したミニコミも全体像が見える程度に一見開き分作ってみる。多少ボリュームが出てきた。前の職場で携わっていた分野はけっこう専門的なのでなかなか需要はないけど、未だにいつか生かしたいと思っている。でもそれ以外の分野やWebの記事に関わったり、媒体に合わせて原稿のノリを変えたりすることも楽しめている。モチベーションに繫がるのでそれが何よりうれしい。
で、「ライター売り込みナイト」は、北尾トロさんが編集発行人を務める『レポ』主催のイベント。『レポ』での原稿掲載希望ライターもしくは志望者が自分の企画をプレゼンする、というものだった。ふだん&これまで私が関わってきたのは媒体による企画&コンセプトありきの、まぁいわゆる一般的な書籍やMOOK、Webなので、この雑誌*1のライター企画連載モノに対する、同じライターからの視点はとても厳しく面白かった。実践型の企画が中心だったこともあって「企画に対して実践×100回位して初めて、その企画が成立するか否か見えてくる」。そんなコメントが多かったように思う。一番印象的だったのは、プレゼンターの企画に対して「それ、(実際に)やれんの? やれよ」という北尾さんのコメント。続いてえのきどいちろうさんの「ライターは嘘をついちゃいけない。どこまでも面白いと思わないと原稿は書けないよ」。一番ぐらっときたかも。私は請負企画でもそうで、ホントに入り込まないと書けなかったりする。というか、思い入れるに至るまでの過程が一番苦しいかもなぁ。そして「書き手の立ち位置」について。編集でもそうだった。同じ企画で何人のライターさんから原稿をもらって読む。温度差はともかく、時々「?」という目線で書くひとに遭う。そういう原稿への赤入れがいちばん辛い。「どうしてちゃんと主旨を伝えられなかったんだろう」と苦しかった。また自分の立てた企画で原稿を書く時も、一つひとつ条件をつくることの大切さとか苦しさとか、これは最近になってようやくわかった気がする。そんなこともわからずに編集者やってたと思うと、ライターとしてしっかり書けるようになった上でもう一度編集者にならなきゃだめだな、と思う。『レポ』掲載をふまえ「企画力のあるライター」募集前提のプレゼンだったけど、そうでない仕事の節々でも蘇りそうな言葉をたくさん聞けてよかった。

*1:北尾さん曰く「北尾トロからの分厚い手紙」。このコンセプトはすごく好きだ。実は私たちの『世界家庭料理の旅』も同コンセプト。相方さんが旅先から届ける手紙のような新聞フリペ、だった